モデリング講座

組織の様々な仕組みを変えるために役立つ「モデリング」のやり方について、分かりやすくご紹介してゆきます。

業務フローを書くことの効果って何?

2019.07.28

業務フローを書くことの効果って何でしょう。例えば、同じ役割を担い、同じ程度の期間で、同じような成果を出してくれるA さんとB さんがいたとすると、きっとこの二人の業務のやり方は違います。A さんが自分のやり方をベースにして業務フローを描き、B さんに見せれば、B さんはその違いに気づきます。自分の方が優れていると思う部分もあれば、なるほど!と見習いたくなる部分もあるでしょう。見習いたいと思ったやり方を自分の業務フローに反映すれば、今までになかった、より優れた業務のやり方が生まれます。これが本質的な業務フローの威力です。

形式知と暗黙知ってご存知でしょうか。形式知とは第三者に伝達するためにドキュメント化された知識です。業務フローもその一種です。一方の暗黙知とは、可視化されておらず、ある人の体や脳に染み付いている知識のことを指します。形式知と暗黙知の交換サイクルを早く回すことが組織の能力向上には重要だと言われています。一旦マニュアル化された業務(形式知)を身につけた人は、経験の中でもっと良いやり方や例外時の対処方法などの暗黙知を編み出します。その暗黙知を再度、業務マニュアルに還元すれば、他の人にもそのノウハウを伝えることができます。組織の能力の底上げに繋がるのです。

業務フローというのは自分だけで大事にしまっておくのではなく、同じ業務をやっている人や、その関係者で共有して始めて、大きな価値を産むのですね。是非、社内ではみんなと共有し、叩き会い、継続的に良くしていって下さい。

前述の形式知と暗黙知の交換サイクルについて、詳しくはSECIモデル(セキモデルと読みます)という用語をググって下さい。業務改善を回したい皆さんにとっては基礎知識になります。

参考文献:SECIモデル ‘知識創造企業’ 東洋経済新報社、1996

 

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